「老後にお金がいくら必要なのか？」という心配の声はよく聞かれます。老後のお金といえば、2019年に金融審議会の報告書で、老後資金は2000万円必要であるという試算が出されました。そんなに必要なのかと驚いた人も多かったのではないでしょうか。
年金額は人それぞれで異なり、退職金の額も違うので、自分で計算してみることが重要です。
退職した60代、70代の貯蓄額は幅が広く、ほとんど貯蓄がない人もいれば、数千万円の貯蓄を持つ人もいます。持ち家の人と賃貸に住む人でも老後にかかるお金は違ってきます。地方に住んでいるか、都会に住んでいるかによっても生活に必要な額は変わるものです。
結論から言えば、厚生年金であれば年金、退職金だけでも生活できる人がほとんどです。
気をつけたいのは負債の額です。晩婚化が進んでいるので、子供の教育にお金がかかる時期と住宅ローンを払う時期が重なることが多い傾向にあります。
実際、調査によれば住宅を購入した60代、70代の住宅ローン残金は400万〜700万円です。できるならば、繰り上げ返済でなるべく負債額を減らしておく方が良いでしょう。
定年後、体力や状況が許すならば、フリーランスやパート、アルバイトで無理せず少額でも収入を得られると安心です。
持ち家ならば、家のリフォームや介護のためのリフォームで思わぬ出費が必要になることもあります。賃貸住宅に住んでいる人も、契約更新料がかかる場合もあります。
国民年金の受給者は、年金と退職金だけで生活するのが難しいかもしれません。定年前にできるだけ貯蓄を増やしておく方が安心です。